ネットフリックスの採用面接にみる、一流人材を見極める5つの質問

Netflixには会社にあう人材はどういう人かというイメージが明文化されています。
それは「カルチャー・メモ」と呼ばれています。興味のある方はリンクを貼っておきますので、こちらをご覧ください。

そこでは、Netflixのミッションであるエンターテインメントを世界中に届けるために、組織のあり方、社員がどうあるべきかについて、指針が示されています。この指針にそったうえで、いかに自分が組織のなかでパフォーマンスを上げることのできる人材であるかを示すことが良い結果を生みます。

このページはビジネスインサイダーの記事をもとにしています。ビジネスインサイダーがNetflixの元社員に取材を重ね、採用面接のときにどんな質問をされたかを調査した記事をもとにしています。

以下、5つの質問を紹介します。

1. 私に聞きたいことはありますか?

この質問はNetflixでは誘導尋問です。これはカルチャー・メモに書かれているNetflixのコア・バリューのひとつに「好奇心」があるように、この質問をすることで候補者の好奇心を探っています。

Netflixでオリジナルコンテンツ担当バイスプレジデントを務めていたシンディ・ホーランドは、ニューヨーク・タイムズの取材に対し、自身が面接をする際、候補者の本質を見極めるため、まずこの質問から入ることが多かったと語っています。

ただし、この質問にうまく答えられなくとも不合格になるわけではありません。候補者がどういう人なのかを探るための質問となっています。

カルチャー・メモには会社が重視する姿勢として「好奇心」の項目があり、そこにはこんなことが書いてあります。

  • 物事をすばやく、熱心に学べる
  • 自分とは異なる見方を積極的に探求し、それによって自分のアイデアを改善できる
  • 他の人が見落としがちな物事のパターンや関連性に気がつける
  • Netflixメンバーの好みや要望の変化を理解しようと努める

ネットフリックスの企業文化や仕事の進め方に関して賢く質問できれば、好印象を与えられると元社員は語っています。Netflixはたくさん質問する人が好まれる傾向があるそうです。

2. 上司と意見が合わない時はどうしますか?

この質問もNetflixの採用面接では頻繁に出ます。フィードバックをしたり、されることに抵抗がないか、意見が対立した時にどう対処するのかを見ています。

カルチャー・メモには、社員に求める資質として「率直で、信頼でき、透明性があり、政治色がないこと」と書かれています。

Netflixでは同僚に対して積極的にフィードバックすることが良いとみなされます。たとえ相手が上司であっても同じことです。会議で反対意見を述べることもふつうの光景であると元社員は語っています。

3.私に何かを教えてください

こういう質問を受けたことがあると言う元社員もいました。

この質問は相手の意図がわからないため、何を語ればよいのか戸惑うでしょうが、面接官が見ているのは候補者が選ぶトピックそのものではなく、答え方を見ているという。

Webマスターが思うに、この質問は臨機応変に対応ができる資質の持ち主かどうかを見ているのでしょう。

元社員の語るところによると、その場で語るべきことが思いつかなかったり、はっきり答えられないと赤信号がつくおそれがあるそうです。候補者がこの質問にすぐに答えられないと、この候補者はコンフォートゾーン(楽にこなせること)を外れると成果を挙げられない人だと思われます。

ただし、1回の面接がうまくいかなかったとしても、諦めなくともよいそうです。それは複数の面接官が何度も面接するので、チャンスは1回かぎりではないということです。なかには10回も面接を受けたという社員もいるそうです。最終的に採用を決めるのは採用担当マネジャーの判断になります。

4. 失敗談を教えてください

採用面接の場ではこんな質問は答えたくないし、意表をついた意地悪な質問です。これがNetflixの採用面接では候補者がどれくらい自分をさらけ出せるかを見るための質問になります。

この質問に体裁をつくろって、ちょっと失敗したけど最終的にはうまくいった、と応じないほうがよいと元社員は語っています。「ポジティブな内容が聞きたいわけではないんです。ひどい大失敗をした時のことを語ってほしいし、そこからどう立ち直ったのかを知りたいのです」とのことです。

5. このプロジェクトチームでどう協力していきますか?

「仮にこんな状況だったら、あなたはどう働きますか」と聞かれた元社員は複数人いました。

チームでコラボレーションする必要のあるプロジェクトに置かれたときにどうするかを問われています。Netflixには多くのチームがあり、チーム編成はよく変わっていくので、協調性のある人かどうかを採用担当マネジャーは見ています。

元社員の語るところによると、Netflixではコラボレーションが重視されます。

最後に

Netflixのカルチャー・メモには「星の王子様」の作者、サン=テグジュペリの言葉を道しるべにしていると書かれています。こういう社風なんですね。

船を造りたいのなら
人を呼んで材木を集めさせたり
仕事を割り当て
命じる必要はありません。
代わりに、果てしなく続く海への
憧れを説いてやりなさい。